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【債務整理体験談】兵庫県 40代後半女性 natsumukaiさん

当時47歳、女性、会社経営者だった頃の話。起業して、破産するまで、9年。当初は、何かがあった時の為にと、キャッシングの出来るカードは、何枚か作っていました。それまでは、OLで、長年働いていましたので、勤続年数の問題もクリアで、一度もキャッシングもしたことがなかったので、延滞をしたという事実も全くなかったので、簡単に200万円枠のキャッシングカードが作ることが出来ました。

起業してからも、こちらのカードを使用することは、数年間、全くありませんでした。運転資金は、銀行の融資で会社はまわっておりました。起業して、6~7年頃から、同業者の大手の新規参入、消費税増税後の買え控えなどで、売上は減少の一途。それでも、銀行の融資の返済は、一度滞ると、次回の融資にひびく為、最優先に支払い、その他の経費で入金の全てが消えて行きました。役員報酬は設定していましたが、一度振り込んだ役員報酬も、会社に回さざる得なくなり、生活費に困る事になってしまいました。

カードキャッシングで借りたお金を事業資金として会社を回していました

その時、カードキャッシングをするようになりました。一気に枠いっぱいの200万を借入したこともあります。しかし、自営業というのは、アップダウンが激しい為、それが一気に返済出来る時期もありまして、それが返済能力として見られ、カードのキャッシング額の増枠の誘いもあり、何度か増枠してもらいました。増枠といっても、10万円単位くらいで、満額で230万位になっていたと思います。それが、どんどん返せないような状況になり始め、それを返すために、まだ使用していないキャッシングカードから30万、こっちのカードから20万と、借入件数が増えていきました。

それぞれのカードの返済額は、多いもので3万円、少ないもので1万円ちょっとでした。各々でみると、たいした金額ではありませんが、本数が増えていくごとに、合計額が5万から6万、最終的には、10万円に膨れ上がっていました。それでも、10万円を返済に充てることが出来ていました。しかし、更に業績は悪化していき、10万円の返済が難しくなってきました。そうすると、一番してはいけない状態になっていきます。

借金総額300万円を超えて個人破産することにしました

そう、他のカードでキャッシングして、別のカードのキャッシングに返済を充てるという方法です。これが雪だるま方式です。綱渡りの返済です。まだ、枠があるから可能だったわけですが、その限度枠も一杯になると、手詰まりです。会社の業績が上がっていけば、問題はなかったのですが、こちらは下がる一方。それに、たとえ2万円を返済しても、明細を見ると、利息が1万6千円程で、実際元金は4000円ちょっとしか返済していないことになっていました。それを見るたびに、背筋が凍ったのを覚えています。

気付いた時には、数社のカードの借入金額は300万を超えていました。会社の融資の返済も苦しくなり、自信の生活、カードの返済も苦しくなり、弁護士に相談することにしました。破産するにしても、法人だと50万、個人で20万、その他弁護士費用諸々を合計すると、120万~150万は必要との事でした。もちろん、手持ちのお金はほぼ残っておらず、その事も弁護士に正直に話しました。すると、基本的には、法人の破産の場合は、法人と個人と両方同時に破産申告するのが、一般的であるが、費用がない場合は、代表者個人のみ破産してもよいとの事でした。

もう借金はこりごりです・・・

法人の借入の場合、ほぼ代表者が保証人となっています。その為、個人のみが破産する事で、同時に会社も同じ意味になり、「廃業」という形を取れるというのです。もちろん、裁判所には、法人も同時に手続きするように、促されますが、資金面などで、無理な場合は、法人と個人破産は同時でなくてはならないというのは、法律ではないので、強制力はありません。

そして、最終的には、弁護士に代表者の個人破産の手続きをしてもらいました。弁護士事務所も3箇所回りました。先生によって、言う事が違ってたりしました。必ず同時に手続きしてくださいと言う先生もいれば、個人だけでも出来ますと言う先生。結局、資金面から考えて、個人のみの破産手続きに決めました。もう借金はこりごりです。カードが使えなくなって、ホッとしている自分がいます。2度と、カードは作らないと思います。