edumonat

【借金体験談】京都府 30代前半男性 edumonatさん

私は、現在32歳、システムエンジニア(技術系)をしています。20代の頃にした自分自身の借金体験談について話したいと思います。借金の種類は、大学・大学院進学のための学費ローン「奨学金」です。私は、大学・大学院生の頃に学業専念のため奨学金を借りました。奨学金とは「学生が学業に専念するための支援金」という位置づけで、比較的簡単に審査が通り、お金を借りることができます。

成績優秀で審査が通れば、無利子での奨学金もあります。しかし、実質は車や住宅ローンなどと何ら変わらない立派な借金です。私の場合、後から考えるとかなり軽率な考えのもと、奨学金を借りてしまった経緯があります。私は大学を卒業後、大学院まで進み、6年間で総額200万円(利子付きで240万円)を借りました。借りる際に早く返してしまいたいという思いから、返済期間を40回払いにしてしまいました。つまり、毎月6万円の支払いが約4年間にわたり発生することになりました。

奨学金を借りようと思ったきっかけ

当時の奨学金を借りようと思ったきっかけですが、自分のことは自分で何とかしなさい、という両親の指導方針があり、まず日々の生活費や就職活動をするためにお金が必要で、その金額はアルバイト程度では捻出できないかもしれないと考えました。このため、とりあえず就職活動の支度金として奨学金を借りておこう、という事で奨学金を借りる手続をしてしまいました。

社会人になり半年後から返済がスタート

今から思えば、あの時奨学金を借りずに、足りないお金はアルバイトを掛け持ちしたり、両親に頭を下げて借りるべきだったかと思います。社会人になり半年後の10月から返済がスタートしました。社会人1年目の給料では、正直毎月6万円の出費はかなり苦しく、奨学金返済のために働いているも同然の生活環境でした。

その他にも家賃や生活費なども含めて次々にお金が飛んでいくので、貯金や積立もほぼ出来ず、二度と借金はしないと心に誓いました。実は奨学金の返済が滞ると、督促状が届き、3回の督促で金融機関のブラックリストに載ってしまうという危険性が潜んでいるのです。今まで学生時代のアルバイトで稼いだ貯蓄やボーナスを切り崩し、何とか返済し続けました。また、社会人4年目に結婚をしましたが、結婚当初はまだ80万円弱の借金が残っていました。

奨学金を借りなければ240万円は貯蓄できた

絶対に妻に迷惑はかけまいと、今までの貯金を叩いて全額返済しましたが、奨学金返済のおかげで結婚式の費用や生活資金を自分で捻出できず、両親に頼み込んで援助してもらいました。その後、無事に全額返還を完了しましたが、もちろん当時の奨学金を借りる際に、結婚するためにお金が必要だということは全く考慮していませんでした。

もし奨学金を借りていなければ、240万円は貯蓄できていたことになるので、両親や妻にも心配や迷惑を掛けることはなかったと後悔しています。世間一般には、まだまだ奨学金返済に苦しむ多くの若者が存在しており、返済されてこない奨学金によって次世代での運用資金が危ぶまれているということが、社会現象の一つにもなっています。

奨学金も立派な借金

奨学金を借りた経験のある人たちの中で、大学卒業後社会人になった途端に借金苦に陥り、その返済総額は1000万を超える人もいると言われています。私の体験から言えることは、まず奨学金は借りないこと、そしてもしも借りなければならない状況にあり、借りることを決意したのであれば、きちんと自分の将来設計を熟考しなければいけません。

両親や周りの知人に相談したうえで、無理のない返済計画を立て、無理のない金額を借りることをお勧めします。奨学金に関わらず、どのローンでにも言えることですが、返済期間や返済金額は多少余裕のあるプランにして、溜まったらまとめて返す方が良いです。絶対に軽率な考えの元で、奨学金という借金をしてはならないということです。