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【債務整理体験談】千葉県 40代後半男性 miuhina0106さん

私は普通のサラリーマンで、転勤もせずに28年勤めています。若い頃もギャンブルは多少していましたが、お金の管理はしっかりしている方でここまでは使って良いお金、このお金はぜったいに使ってはいけないお金と、二つの銀行口座を作ったぐらいでした。そんな私も30歳で結婚をして、子供にも恵まれ、そんなに大金持ちではないのですが、年に1回は旅行に行き、月に数回は外食をして、何不自由のない暮らしをしていました。

結婚してから、3年が経ち、両親の家も近い事から、二世帯住宅を新築としてリフォームし、幸せな日々でありました。そして、そんな日常が段々と当たり前になっていきます。その当たり前と言う思考のズレが、多重債務の始まりだったのかも知れません。私は若い頃も結婚した後も、また年をとっても、借金とは無縁だと思ってました。ギャンブルもしません。浪費もしません。借金はしないまま、一生を過ごすと、当たり前に思っていました。

借金のキッカケになったボーナスカット

しかし、結婚して6年目、業界不況が続き、そこに社会不況が重なり、会社で初めての給料カットがありました。最初はきついと思いましたが、きっと、またすぐに元の給料に戻るだろうと、上司もそう言っているしと、楽観視していました。しかし、数年経っても、給料が元には戻りません。そして、更なる給料カットと続きます。そして、ボーナスカットに始まり、入社9年目で、ボーナスが出なくなりました。私も妻も全て当たり前だと思っていた日常が、面子の様にパタパタとひっくり返っていきます。

そして、一度慣れた生活水準も急には下がりません。ボーナスにしても、来年は出るだろう、次は出るだろうと、気がつけばボーナスが出なくなってから、6年が経ちました。そして、その間、結婚7年目にして、二人目の子供も生まれ、生活が除々に余裕がなくなって行きます。それは、少しづつ。少しづつ、始まっていきました。外食の数が減り、旅行も行かなくなりと。そして、貯金が段々と出来なくなりました。私も一切の生計を妻に任せきりにしていました。

カードの支払いの為にカードで借入する自転車操業の状態に

今、考えれば、危険なシグナルは私に対して出していたのかも知れません。しかし、私は仕事が忙しい事にかまかけて、気がつかないままでした。そして、さすがに、やりくりの限界が我が家にも来ます。妻から多重債務の話がありました。来年は大丈夫だろうと言う中で、当たり前と言う日常の見込みもあって、カードを使い、またカードを使いと言う形でした。

そのカードの支払いをする為に、またカードを使うと言うまさに、良くいわれる自転車操業です。私はあらためて、当たり前の日常などどこにも無いと言う事、そして、貯金の大切さ、そして、夫婦での経済状況の確認の会話の大事さを痛感いたしました。貯金はわかっていたつもりでしたし、独身の頃は出来ていました。でも、独身の時と結婚の時とでは、まったく環境が異なります。生活と言うものが、日常になるからです。その後は、夫婦で止むなく法律事務所へ行き、債務整理の手続きをさせて頂きました。

借金はごく普通の日常生活の中にある

ただ、法律事務所へ行って感じた事は、ここ10年の中で、こういった借金問題を抱えてる方へのフォロー体制の充実が感じられました。勿論、カードが一定期間、使えなくなってしまったりと縛りは出てきます。ただ、今、全ての買い物がカードになっているカード社会です。お金が見えない中でのやり取りの回数を重ねてしまうと、いつの間にか、お金の価値が麻痺していくものだと感じました。そういう部分においては、こういったカードを使わないで、生活を更生していきなさいと言う、これこそ、当たり前の生活であると感じています。

「当たり前の生活に、今一度、感謝して行きなさい。その変わり、軽減措置をします。」そう言われている様でした。借金は、昔の様にギャンブルやお酒の様な非現実の世界ではなく、今は日常に存在するんだと言う事を今一度、認識しなければならないと思います。そして、借金を返済中に、しっかりとしたお金に対する価値観を構築して、また借金を完済した時には、新たなスタートを切れる様に、この経験を大切な財産としてとらえています。