tara_ki

【北海道 20代後半男性 tara_kiさん】

大学生の時代から競馬にハマり、何故か勝っていたこともあって社会人になってからはその自信をもとに勝負する額が増えていきました。社会人2年目の夏、惨敗が続いていた私は、夏のボーナス約30万を握りしめて競馬場へと向かいました。

メインレースは本当に自信があったレース。本命から約30万円分の馬券を買い、確信に近い心の態勢でレースを迎えました。4コーナーをいい感じで回ってきた私の本命、いざ直線に入って騎手のムチが入り突き抜ける……はずでした。しかし伸びあぐねる私の本命。30万が一瞬にして消えました。

銀行から借りた100万円で大勝負も・・・

自分の予想に絶対的な自信があったため、その30万を失ったことが相当悔しかった私は、当時担当していた仕事のイライラもあり、悶々とした状態になり、銀行から100万円を借りて、再度大勝負に出ることにしました。一発当てて、人生に弾みをつけようとしたという気持ちもありました。

しかしその100万円も2度の大勝負で散ってしまい、結果的に銀行から借りた100万円はそのまま私の借金となりました。しばらくは毎月約定返済を重ねていたのですが、一向に減らない元金に業を煮やした私は、再度競馬で何とかしようと試みます。当時の私の年収は330万ぐらいだったため、銀行から借りていた100万円を考えると、これ以上の借り入れは難しいと考えていました。

ギャンブルの借金問題は債務整理できるのか?

消費者金融で80万円借りて再度大勝負

しかし、銀行(カードローン)からの借り入れというのは、基本的に総量規制対象外となるという事実を知りました。つまり、消費者金融からならまだ借りれるのではないかという思いに至りました。

ダメもとで消費者金融A社に申し込んでみると、なんと80万円の利用枠で即決。当日中に80万円の現金が手に入ってしまったのです。冬のボーナスのうち20万円を持ちだして、再度合計100万円を持って競馬場に向かいました。結果は……撃沈。残ったのは200万円の借金と膨大な金利と、途方に暮れた私でした。

借金が200万円で生活は困窮

月の約定返済をこなして、ボーナスでも多く返していきましたが、やはり元本が減りません。最中に部署が変わって給料(残業代)が減ったこともあり、生活は困窮していきました。特に気分的な部分が滅入っていた気がします。

弁護士に相談することも考えましたが、まぁ生きていけない状況でもなかったので実行には至りませんでした。そんな中、僕を可愛がってくれた祖母の死があり、私は借金を全力で返していき、まっとうに生きていこうと誓うことになります。まずやったのは、生活(固定費)の見直し。借金返済を除いた月の支出を全て表に書き出し、減らせるところはないかと勘案しました。

食費や家賃の見直し、そしてギャンブルからの卒業

まずは食費。外食や買い食いを減らし、自炊で節約できるところは自炊、あとはドラッグストアで健康バランス食品(カ◯リーメイト的な)のプライベートブランド商品を安い時に買い溜めし、安易にコンビニなどで買いがちな朝食や間食の代わりにすることにしました。およそ月1万円程度の削減ができました。

あとは通信費。学生時代からそのまま契約していた携帯の料金プランや固定ネット回線の料金などを見直し、月5000円程度削減しました。そして家賃。今までは利便性やデザインを重視して会社近くのアパート(家賃45000円)に住んでいたのですが、少し離れた場所にある安アパート(家賃25000円)に引っ越しました。

もっとも役だったのは、借金自体のおまとめでした。地元銀行のおまとめローンを活用し、3社(銀行、消費者金融A社、クレジットカード会社)の借金をまとめて、利息を大きく圧縮することが出来ました。そして最後に、ギャンブルからの卒業です。ついでにタバコもやめました。これによって月の返済はかなりラクになり、心にも余裕ができて、よりしっかりと返済していこうという気持ちが強くなってきました。

およそ3年間で200万円を完済

そしておよそ3年で、200万円の借金はすべて返すことが出来ました。借金に困っているという人は、どこか卑屈になり、些細な事柄に対して投げやりになってしまいがちだと思います。私もそうでした。しかし、キッカケ一つで、その些細な部分を見つめ見直していくことにより、必ず完済への道は開けると思っています。人によってはそのキッカケが弁護士や司法書士への相談、債務整理というパターンもあるかもしれません。

私の友人でも、同じように借金で困り、自殺未遂を起こしたような人も居ます。その友人は債務整理で立ち直り、今は地道に働いています。久しぶりに会った時は、どこかふっきれた良い表情になっていて安心しました。キッカケ一つで、人は変われます。僕の経験談が何らかの役に立てれば幸いです。