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【借金体験談】栃木県 40代前半男性 tomony365さん

私は40歳男性で、仕事は自営業です。学生の頃からパチンコや麻雀などもせず、慎重な性格で趣味は貯金でした。そしてそんな真面目な性格だったので、大手の大企業に就職して何不自由ない生活を送っていました。しかし、働き始めて10年ほどで転機を迎えます。友人たちは順調に出世していくのですが、私は能率が悪いのか上司からは出来そこないの烙印を押されていました。また、彼女がなかなか出来ず、友人達が結婚をいていくのも、非常に羨ましく感じていたのです。

そこで会社での出世は諦めて、何か他のチャンスを考えていました。自分で出来る事を調べていくと、仕事をしながら都合よくでき、それで一攫千金のチャンスがあるとすれば投資以外にないという結論になりました。幸い、貯金だけはあるので投資金としては十分で良いスタートが切れると思っていました。

ビギナーズラックで運を使い果たした・・・

まずは勉強です。仕事帰りは投資スクールに通い、その後は自分で有名な投資や株、為替のバイブル的な著書を読み漁り、努力を重ねました。一ヶ月ほどで、一端の投資家もどきの誕生です。今も当時も、ネットから簡単に口座を開設する事ができ、お金を振り込むと株などを簡単に購入でき、取引が誰でも出来ます。株などの投資の恐ろしいのは、ビギナーズラックというのがきちんとあるのです。

私はこのやり始めた数ヶ月で、自分の一生の運を使い果たしたと言えます。運良く買った先物が順調に流れにのり、数ヶ月で私の年収ほどを稼いだのです。しかし、そこが運の尽きです。今まで、何も良い事がなく仕事もできない男がラッキーで大金を稼ぐと、仕事には身が入りません。なぜなら、投資で稼げるからです。そこから暫くして、会社を辞めて個人投資家として本格デビューとなりますが、それは借金デビューでもあったのです。

1500万円あった貯金も2年間でスッカラカン

会社を辞めるという事は、毎月一定のお金が入らない事です。そして投資は、儲かるときもあれば損をする時もある。良くてプラスマイナスゼロで、手数料や思い掛けない事が相場で起きると、マイナスになるのです。その後は、投資をすればするほどマイナスとなり、相場の気晴らしをパチンコなどに求めて、結局負けるという事を繰り返しました。働く気持ちは起きなかった事と、いや正確には何度も面接を受けましたがアルバイトですら落ちる日々でした。それが一層、働く気持ちが無くなってしまったのです。

そうなると生活が出来なくなり、以前使ったクレジットカードの借金も返済が出来なくなります。そんな状態でも投資を少額で続け、負けるという事が繰り返していました。そして、催促の電話が何度か続き、怖さで頭が一杯になった私は、遂に両親に助けを求めました。

会社を辞めた時は、貯金が1500万円ほどありましたが、生活費とアパート代、それに投資の負けが嵩み、2年ほどでスッカラカンの状態で、さらにクレジットカードの借金が30万円ほどある状態に落ちぶれたのです。会社を辞めてからは、実家に帰りずらく遠ざかっていたので、いきなりお金の工面をお願いするのは、本当に心苦しかったのですが、情けないですが助けてもらいました。そこで私は、なんと親不孝者なんだと実感したのです。

今は両親への借金を返済中です

私は特別な才能がある訳でもないのに努力もしないで、プライドや能力があると高を括っていたのでしょう。投資で成功できる器ではないのに、次は勝てるとお金をつぎ込み、負けを認める心が無かったのです。仕事を辞めて、投資というギャンブルにのめり込み、挙句に生活が出来ず借金もある。本当に情けない男です。

両親が居なかったら、自己破産や最悪自殺などもあったかもしれません。今は、投資やパチンコを一切せず、ただ日々働いています。実家に戻ってきたので、生活を立て直す事ができ、毎月食費と借金の返済を行っています。投資という一攫千金の夢では敗れましたが、それでも人生は続いていきます。今の目標は、両親への借金がもう少し残っているので、それを完済する事で、それが終わったら旅行にでも連れていきたいと思っています。借金で親の有り難味が分かったので、ある意味で人としての成長はできました。