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【借金体験談】愛知県 40代前半男性 satouumashiさん
現在43歳派遣従業員です。20代にした借金の話を苦い記憶をたどり、恥ずかしながらここに書かせていただきます。当時20歳になる頃、高卒の私は事務で仕事をしていました。誘惑に負けやすい時期でした。タバコも吸い、夜は友達とスナックに行き、パチンコも頻繁にする。遊びたい時期でした。スポーツもしてました。会社の関連の同好会。楽しいとは思えませんでした。何も楽しくない。夜のスナック通いだけがストレスの発散の場でした。
クレジットカードを作ったのが借金のはじまり
家は不仲で、家にいるときでさえ、ストレスでした。そんな折、スポーツの同好会、会社関連の先輩から、クレジットカードの勧誘を受けました。断固として断ることを知らない時期です。優しい先輩だったので、クレジットカードを作ることに異論なく、契約してしまいました。借金のはじまりはそこからでした。事務の仕事です。月給が高いわけもなく、総支給14万円。スナック通いなんかしてれば、お金がもつわけもなく、クレジットカードによるキャッシングに手を出してしまいました。
リボ払いが更に私に安心感を与え、繰り返しキャッシングをするうち、限度額に達しました。払いがあるのにお金がない。不安感に覆われ、毎日のストレスは更に増えていきました。我慢も忍耐も、私は不足していました。やがて、会社に電話がかかるようになりました。キャッシングの勧誘です。ほんの少しの安心感を持ってしまいました。契約に至り、50万円もの現金を手にしました。電話の勧誘に抵抗が薄かった時代です。全く関係ない、資格を取るための勧誘も契約してしまいました。
借金が300円になって特定調停することに
周りに親密な相談者がいなかったのです。相談を持ちかけたこともあります。しかし、ふざけた回答しか貰えず。一人でした。考えが浅い時期に一人。いろいろ借金は増えていき、総額300万円までになりました。その頃には返すことだけが頭の中にあり、しかし、お金が足りず、借りては返すを繰り返すようになりました。苦しい毎日。15年、借金に追われ、逃げている最中、私には彼女ができました。
借金があるということを彼女に話すことがなかなかできず、駄目な私は彼女にも借金をしました、彼女ももともとお金がないこと知ったのは、借金が膨らみきった時でした・・・。二人で借金のことで悩み、悩むのに疲れた彼女が事情を親に話し、私は彼女の親から嫌われてしまいました。でも彼女の親は私に特定調停をするよう持ちかけてきました。破産以外の言葉を当時知らなかった私は、特定調停という方法を知り、早速簡易裁判所に手続きに向かいました。
借金で20年無駄にしました
当時まだ武富士がサラ金界を席巻し、法律事務所がテレビでCMなんてしていない時期です。しかし、私は特定調停に救われました。真面目に借金を返済することができ、今は借金の無い暮らしですが、借金ができない人生でもあります。20年、借金で20年も無駄にしてしまいました。当時の彼女はもういません。全てを失ったまま、もう楽しく遊ぶことのないこれからの人生です。いろんな人に謝りたい人生になってしまいました。相談に乗ってくれる親密な友達、世の中をきちんと知って、駄目だ、という駄目、の理由を話せる親が必要です。私にはどちらもありませんでした。
現在、当時借金を背負わせてしまった彼女とは当然ですが音信不通です。余分に払った利息分を減らし、それでも150万円、7社を月々の分割で支払う課程で、勤めている会社が規模縮小のため、退職を余儀なくされ、仕事を探しながら時給800円の派遣従業員として、二人で日雇い仕事をしながら、それでもついてきてくれた彼女に恩を返すことはできませんでした。
心から笑えなくなりました
私自身も歳もとってしまい、今も派遣従業員として日雇い労働をしています。もう借金がないのだから、どんな仕事でも頑張ってやれば、という時期は過ぎてしまいました。最初は収入が安定した仕事を探しながら生活費を稼ぐための日雇いでしたが、働ける日が決まっているわけではないので、生活するには不十分な収入です。毎月合計5万円ほどの借金を支払うと、家賃や水道光熱費、保険、税金を支払うと、絶対的に生活費が足らず、それでも毎月支払いが遅れてしまうわけにはいかないので、今受けとれる収入が必要な暮らしをしていたのです。
例え月給制の仕事に勤めれたとしても、締め日から給与入金まで耐えられるほどの預金などなく、食べるに苦労し、冬はストーブも灯油も買う余裕もない、毎日が苦しかった記憶しか残っていません。ガスは止められ、電気代ほどの安い支払いにも不都合をきたしていました。頑張ってついてきてくれた彼女も関係の終末には、顔がやつれていたのを覚えています。今は、仕事中は笑ったりもしていますが、本当に楽しく笑うことができなくなりました。