【任意整理】父の借金のために自分が多重債務者になりました

【借金体験談】北海道　50代前半女性　natsu58さん

私は現在51才のパート勤務をしている主婦です。借金の原因は親の借金で生活費などを合わせた総額は600万にも及びます。私の父は写真店を経営していました。小さな店ですが私がまだ小さい頃はそれなりに繁盛していて、売り上げもあったようです。しかし父は店の経理的ものが苦手だったと言うか、とても雑で店のお金も家の生活費もぐちゃぐちゃになっていたようです。母はずっと専業主婦で性格的に問題があり、お金を持つとすぐに使ってしまう人でした。

父は母に毎日売り上げの中から生活費を渡していたようなのですが、渡してもすぐに使ってしまう母と、経理がずさんな父なので結局お金など貯めることが出来ず、店は繁盛しているのに貯蓄は一銭も出来なかったようです。生活も派手だったことから店の売り上げでは生活出来ず、ずっと金融公庫やカードローンの借金で自転車操業しながら暮らしていたようです。私は一人っ子ですが高校を卒業してからすぐに就職し自宅から通っていたため、きちんと母に毎月生活費を渡していました。

父の店の経営状態が悪くなり・・・

両親は自分には甘く娘には厳しい人でした。私は父に借金があることも、貯蓄が一銭もないことも知りませんでした。私は結婚しやっと自分の幸せを手にし、マイホームも建てこつこつがんばっていた頃のことです。時代の流れから父の店の経営状態が悪くなり、父に多額の借金があることがわかりました。問屋さんに仕入れしていた分が200万以上滞納している状態で、問屋さんの方から一括返済を迫られ、期日までに払わなければ裁判を起こすということになり、父は私達夫婦に泣きついてきました。父も糖尿病の悪化で体調も悪かったことから、可愛そうだと思い娘の進学のために用意していたお金を貸すことにしました。

しかし借金はこれだけではありませんでした。他の問屋さんにも銀行にも、金融公庫にもありました。総額600万以上でした。店の経営を続けて行くことは出来ず、両親に残ったのはわずかな年金だけ、年金も65才を待たずにもらったため、2人合わせても1ヶ月6万程しかありませんでした。借金の返済に両親の生活費、すべてが私にかぶさって来ました。父は糖尿病で脳梗塞になり左がまひした状態になり、母は自分で働いたこともないため泣き着くばかり、結局私の家庭の貯金も底を付き、カードのキャシングで自分の借金が膨らみ最悪の状態になりました。

借金のことはずっとひとりで苦しんでいました

主人にも打ち明けられずずっとひとりで苦しんでいました。パートを増やしたりもしましたが、自分ひとりの力ではどうにもならず苦しみました。カードのキャッシングの方も総量規制で限度額が減らされたり使えなくなり、本当にどうにもならない状態になりました。主人に離婚されるのを覚悟にすべてを打ち明けました。主人は怒鳴りはしましたが、見放すことはしませんでした。もうこれ以上両親の借金を背負うことは無理だと主人から言われ、やっと気がつきました。

毎月毎月返済ではなく利息払うことだけでいっぱいいっぱいで、先のことも何一つ考えられない状態だった自分に気がつきました。自分の大切な家庭を壊してまでも両親を助ける必要などないこと、自分が一番大切なのは、自分の家族だと言うことを、すべてを主人に話したおかげで自分を取り戻せました。結局借金の方は司法書士の先生にお願いして、任意整理と言う形になりました。父の借金は過払い金が戻りゼロにすることが出来ました。母の名前で借りていた借金は、母に自己破産と言う形を取ってもらいました。

もう少し早く司法書士の先生に相談するべきだった

両親への援助ももう出来ないことから役所に行き、生活保護を受けてもらように手続きもしました。母の自己破産もそれほど難しいことはなく、手続きが進みました。今は任意整理した借金を毎月コツコツ返しています。お金に余裕はありませんが借金の苦しみの加減が全然違います。キャッシングやカードローンは簡単に借りることが出来てとても便利ですが、自分のお金のような錯覚も起こしてしまいます。無理して借金を増やすよりも、専門家の力を借りることが一番の解決策になりました。もう少し早く司法書士の先生に相談するべきだったと心から思います。