借金を抱えてしまった人の中には、カードローンなどの借金ではなく、クレジットカードのキャッシング枠を利用し、借金が返せなくなったという人もいるでしょう。今回は、このクレジットカードのキャッシングによる借金をどうすれば解決できるかといった点についてお話しします。

クレジットカードのキャッシング枠はカードローンと同じ

クレジットカードのキャッシング枠を使って融資を受けた人は、基本的にカードローンから融資を受けた事と同じ状況です。実は、クレジットカードもカードローンも、基本的には同じ貸金業法に従い、融資を行っているのです。クレジットカードとカードローンで異なる点は、

  • クレジットカードは、商品購入における立替を主な業務としている
  • カードローンは、資金融資を主な業務としている
  • 点であり、消費者に代わり、お金を立て替えていると言う点では何も変わりません。

    クレジットカードのキャッシング枠は債務整理の対象に出来る

    もし、クレジットカードのキャッシングを多く利用してしまい、返済する事が出来なくなった場合は、債務整理をお勧めします。債務整理は、カードローンで借り入れが膨らんでしまった人が出来るという認識がありますが、前述の通りクレジットカードのキャッシングはカードローンと同じ扱いなので債務整理が可能です。この場合、債務整理を行う相手が消費者金融などではなく、クレジットカードを発行している信販会社が債務整理の相手になります。

    債務整理した時のデメリットはカードが使えなくなること

    この場合のデメリットは、現在のクレジットカードが債務整理を申請した時点で、使用不可能になるという点です。当然ですが、ショッピング枠での利用も不可能となります。債務整理という手段は、簡単に言うと、借金が規約通り返せないため、時間をかけて返済させて欲しいという内容になります。借金をチャラにしてくれという話しではありません。(※自己破産の場合は違います。)これは、債権者側の立場で考えた場合、その消費者から本来得る事が出来た利益が無くなったという事になりますので、これ以上の融資は不可能という判断になるためです。また、債務整理をしてしまうと、次の様に新たなローンやクレジットカードが作れません。

     ・任意整理の場合、5年間
    ・個人再生の場合、8年間
    ・自己破産の場合、10年間

    この様に、新規ローンなどが組めない期間が定められていますが、これはあくまで目安とお考え下さい。これらの期間というのは、あくまで信用情報機関に登録されている期間であると言い換える事が出来ます。金融業界には個人の与信状況を確認する事が出来る共通の信用情報機関が存在します。債務整理を行うと、この信用情報機関に一定期間債務整理を行った記録が残されるため、この記録が残っている間はどの金融業者も前向きな融資を行わないというのが実際のところです。ですが、これは絶対ではありません。上記期間を待たずしても融資を受ける事が出来るという場合もあります。

    また、任意整理の場合は、現在払えなくなったクレジットカードの他に、クレジットカードを持っている場合は利用出来ます。任意整理の場合は、その相手方を選ぶ事が出来るため、他のクレジットカード会社には影響を及ばさないからです。これが、個人再生や自己破産と比べ、一番生活に影響を及ぼさない手段と言えるでしょう。

    キャッシング枠の返済が難しくなった場合でも、この様な手段をうまく利用し、最低限の影響に抑え、あなたの生活を整える事が出来ます。まずは、今の状況を司法書士や弁護士に伝え、最適な債務整理手段を一緒に相談してみましょう。